クオリティマネジメント Quality Management

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HOME > 2012年4月-6月(No.1) > スペシャルインタビュー > (株)小松製作所・坂根正弘氏

日本産業界にみる品質の現状と課題 コマツ((株)小松製作所)取締役会長(一財)日本科学技術連盟 会長 坂根正弘

産業界全体へ再び品質意識を深めていく働きを

―坂根会長は、コマツの社長、会長を務め、経営者として会社の発展に多大な貢献をされています。さらに現在は、経団連の副会長はじめ、多くの要職に就かれ、産業界の発展にも力を注がれています。また、2008年にはデミング賞本賞を受賞、2011年10月には(社)日本品質管理学会の会長にも就任され、品質管理、TQMに大変造詣の深い、わが国でも数少ない企業経営者のお1人です。

そして、この4月からは、当財団の会長に就任いただきますが、これまでの経験、今のお立場から、わが国の品質の現状と課題をどのように考えておられますか。

坂根氏(以下略):昨年10月に日本品質管理学会の会長、今年4月から日科技連会長をお引き受けしましたが、同じタイミングで兼務した人は、今までいなかったと聞き、身の引き締まる思いです。

私は、1963年にコマツに入社しましたが、翌年は会社がデミング賞実施賞を受賞した時期にあたります。当時は、日本は高度成長の真っ只中で、建設機械業界は、日本政府が外資に対して門戸を開いた事実上の第一号でした。自動車や電機業界は、まだ外資に門戸を開くのは早いとされた状況で、まず建設機械業が動き出し、米国のキャタピラー社と三菱重工の合弁会社がスタートしました。

私が入社した当時、コマツの社内は、TQM(当時は「TQC」と呼称)が会社のすべてといっていいほど活発でした。入社して間もない私も、設計部門の社長診断や外部診断に際して、必要な書類を準備するなど、TQMにかかわることができました。そして、TQMによって会社が危機を乗り越えることにもなりました。そういう時にTQMを経験し、会長職も経験し、会社人生として最後の段階にあたっては品質管理の研究、普及を担う2つの組織の仕事をいただいたことで、非常に感慨深いところがあります。

私は今、日本の多くの大手企業で、トップが忘れていることがあると思っています。それは、日本は品質を磨いて世界と戦ってきたわけですが、それがあたり前になってしまい、トップレベルにいる人たちの品質に対する意識や関心が薄れてしまっているのではないかということです。

日本品質管理学会の任期は1年間と短期ですが、この間、この実態を多くの会社に認識してもらい、問題提起をして品質意識に対する底辺を広げていくことが、私の仕事と考えています。そして、日科技連の会長としては、少し長いスパンで産業界の品質に対する意識、思いをもう一度復活させたいと思っています。

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