クオリティマネジメント Quality Management

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HOME > 2013年1月-3月(No.4) > 連載 > 日本品質奨励賞への道(ツカサ電工) Part1

日本品質奨励賞への道 この連載では、2011年度日本品質奨励賞受賞組織にフォーカスし、代表者へのインタビューと、取組みの内容をご紹介します。 第4回ツカサ電工 2011年度日本品質奨励賞 品質革新賞 Part1インタビュー 個人の力を進捗会議でフォローアップ 「環境管理」と「経営管理」の一体化に挑む ツカサ電工(株) 代表取締役社長 高橋 博之氏

ATM(現金自動預け払い機)、券売機、自動販売機、アミューズメント機器――。今日的で快適な生活を送るのになくてはならない便利な機械のほとんどに、ツカサ電工(株)のDCギヤドモータが組み込まれている。「小型・高トルク・省エネルギー」で群を抜く同社製のモータは、医療機器や事務機器、住宅関連機器、外食産業関連機器などにも幅広く採用されている。同社はモータのほか、競技用のスポーツタイマーとポンプを加えた3つの製品事業部門を展開。それぞれの分野における個性的な製品開発は「優れた商品とサービスを提供し、お客様と社会に貢献する」という経営理念に沿ったものだ。

日ごろの取組みは「2011年度日本品質奨励賞 品質革新賞」に結実。顧客対策として導入した「エコステージ」の経験と実践がそのベースになっている。陣頭指揮を執った高橋博之社長に「環境管理システム」に着目した「経営の質向上」への取組みなどを聞いた。

きっかけは、エコステージ活動の導入

――今回の受賞では、真正面から「経営管理」を捉えるのではなく、環境面から経営の質向上に挑まれた点が非常にユニークであると評価されていますが、どのようなきっかけで環境問題に着目されたのですか。

高橋氏(以下略):当社は2000年にISO 9001の認証を取得しています。ところが、取得はしたものの、ものづくり現場への浸透や定着は不十分でした。ですから、不良・不具合・クレームの絶滅といった目標についても、なかなか期待したとおりの成果をあげることができません。

そうこうするうちに、EUの「RoHS指令」に対応するため、仕入先ごとにレポートを提出しなければならないという状況が生まれました。しかし、それらを個別に対応すると、時間も工数もかかります。そこで、こうした作業をなんとか体系化できないかと考えていたところ「エコステージ」の導入が合理的ではないかという結論に達したのです。

――「エコステージ」は、いくつかの段階がありますね。

「RoHS指令」への関心が高まるというか、それを無視できない社会情勢になると、顧客からの要求も高まります。それにつれて、「エコステージ」の仕組みに対応できる社内体制を整えようという機運が高まってきました。

こうして、2007年11月に「エコステージ1」を、2010年3月に「エコステージ2」の認証を取得しました。

よく知られているように、「エコステージ」は経営とリンクした環境マネジメントシステムです。それを段階的に進めることで、より高度な経営管理システムを実現するのが大きなねらいです。この活動では、「環境管理システム」について、PDCAを回していきました。一連のサイクルを通じて「ムリ・ムラ・ムダ」を排除し、ステージのレベルを上げていったのです。

――2010年に「エコステージ2」の認証を取得されたものの、次の3には、あえて挑まれなかった。

正直に申しあげると、「日本品質奨励賞 品質革新賞」の存在はうかつにも、エコステージ協会の先生から教えられるまで、よく知りませんでした。

ちょうど、次の経営管理目標を「エコステージ3」に定めようとしていた時、同協会の先生から「3に進むのもいいが、対外的に存在感を訴えるには、品質革新賞への挑んでみるのもよいのではないか」と助言されたのです。

そこで、「エコステージ3と品質革新賞のどちらを取るか」を考えました。結論的に、両者はまったくの別物ではないと思いました。つまり、環境を軸とした「環境管理システム」の経験を生かすことができれば、環境ばかりでなく品質を含んだ経営の重点課題を総合的に捉える新しい「経営管理システム」に拡大できるのではないかと考えたのです。

――品質革新賞に向けた活動では、どんな期待をされましたか。

これまでの「エコステージ」活動を通じて、環境を軸とした「環境管理システム」の構築には、それなりの実績を重ねていたのですが、品質革新賞となると話は別。社内的には、まだまだ挑戦するレベルには達していないと判断したからです。やみくもに挑むのではなく、まずは環境を整えねばなりません。そのための準備を通して、社内の仕組みや業務のレベルアップなどを図ることができたのではないかと思います。期せずして、よいウオーミングアップができたといえるでしょう。

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