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HOME > 2013年10月-12月(No.7) > スペシャルインタビュー > セメダイン(株)・荒井進氏

今からの10年で100周年の姿が決まる創業90周年のセメダイン セメダイン(株)代表取締役社長 荒井 進氏

創業者・今村善次郎から脈々と流れるパイオニアスピリット

―会社名のセメダインはなじみ深いものですね。

たとえばセメダインといえば「誰でも知っている」といわれます。確かに多くの人は「接着剤のセメダイン」として知らない人はいないかもしれません。しかし、当事者として考えた場合、それだけでいいのかと思います。他社の製品名と混乱している人もいれば、セメダインはあくまでも接着剤のことだと思っている人だって少なからずいます。もう少し高みをめざして、セメダインのブランドネームというか真の姿をちゃんと理解していただく努力が、われわれに求められているのではないかと思います。90周年から100周年に向けての10年間というのは、まさしくこうしたことへの私たちからの訴求力を強くしていく大切な時期となるでしょう。
 

―ひと口に90年といっても創業は1923(大正12)年にまで遡るのですから、やはり歴史は長いわけです。

工作用接着剤「セメダインC」
工作用接着剤「セメダインC」

一代で当社を興した今村善次郎が、大正時代、日本に存在した接着剤は欧米からの輸入品しかなかった現状をみて、一大奮起したのがそもそものきっかけだったといいます。ところが善次郎には、接着剤研究に不可欠な化学の知識がなかったのですから、現代では想像もつかぬほど大変なことであったろうと思います。セメダインに流れるパイオニアスピリットは、この時からすでにあったものといえるのではないでしょうか。

個人営業でつくりつづけた接着剤のネーミングを“セメダイン”とし、1931(昭和6)年に商標登録しています。第二次世界大戦直前の1938年には日本初の合成接着剤「セメダインC」を開発し、その後日本中でヒットし、一大ブランドに成長しました。大戦を経て1948年、(株)今村化学研究所、1951年セメダイン(株)の設立へと変遷をたどっています。
 

―御社の社名の由来がいつも話題になります。

製品名でもあり社名の原点となった“セメダイン”は、創業者・今村善次郎が命名しました。その語源は、結合材としての“セメント”と力の単位を表す“ダイン”とによる造語で、「強い結合、接着」を意味しています。創業当時ですから、大正から昭和はじめにかけて、日本の市場ではイギリス製の“メンダイン”を中心に欧米製品が強かったわけです。それはもう圧倒的な強さだったようですが、日本製がほとんどない時代でもありました。そこで今村善次郎は、輸入品を市場から“攻め(セメ)”出すという意味を商品名に盛り込んだ、ともいわれています。創業者の心意気をストレートに伝えていますね。

よくよく考えると、会社名になったのは戦後わずか6年めのことです。おそらくカタカナでなおかつ商品名を社名にした例はほとんど無かったのではないでしょうか。今でこそ一般的ですが、こうした先見性や既存の考え方にとらわれない創業者の発想は、やはり革新的なものだったといっていいのでしょう。

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