クオリティマネジメント Quality Management

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HOME > 2014年1月-3月(No.8) > スペシャルインタビュー > (株)アドヴィックス・川田武司氏

自動車部品産業は、こぎつづける自転車のごとく 株式会社アドヴィックス 取締役社長 川田 武司氏

“若気の至り”で飛び込んだアイシン精機

―川田社長は名古屋工業大学経営工学科のご卒業ですが、なぜ、経営工学を選ばれたのですか。また、どんな学生時代をお過ごしでしたか。

経営工学科を選んだのに深い理由はありません。強いていうなら、名前がモダンだと思ったから。なにか分からないけれど面白そうだなと思ったからです。東京工業大学や早稲田大学にもあったはずです。当時は「○○工学」という学科がブームだったのでしょう。授業で品質管理や生産工学を学んだ記憶はありますが、QCはよく単位を落としました。要するに、当時その方面にはあまり熱心でなかったのです。

学生時代の仲間と集まっても、マージャンで勝った負けたという思い出話は盛り上がりますが、勉強した記憶はほとんどありません。しかし、アイシン精機に入って経理や人事や総務といった方面の職場に配属された時に、経営工学を学んだことが大いに役立ちました。ぼんやり聞いていたようで、身に付いていることは意外にあるものです。何事も、多少かじっていれば問題を解きほぐすきっかけになると実感しました。就職後に学生時代の経験が生きたことは何度もあります。
 

―まさに「芸は身を助ける」ですね。。

経営工学は、授業にコンピュータを取り入れた走りの学科だと思います。ですから、私自身、実社会ではコンピュータとの付き合いが長かったですね。実はアイシン精機に入社する前に、広島のプラントメーカーでエンジニアをしていたことがあります。そこでは、当時の最新鋭の大型コンピュータを使って工程設計やプラントシミュレーションなどをしていました。コンピュータの実践的な操作は、この時期に身に付いたものです。

その後、ひょんなことからアイシン精機との縁ができました。前職から転じたのは「若気の至り」です。アイシン精機では品質保証部に配属されました。ちょうどSQCが盛んなころで、コンピュータを扱えるスタッフが少なかったせいか重宝されました。プログラミング言語のFORTRANを使った多変量解析などをずいぶんしましたよ。この間の経験を通じて品質管理のイロハというか、雰囲気のようなものをつかむことができました。
 

―その後も社内では、いわゆる、経営企画畑を歩まれるわけですね。

確かに、ずっとコンピュータに関わる部署を歩きましたね。品質保証部の次に配属されたのが情報システム部ですから、ひたすらキーボードを叩いていました。パソコン時代が到来する前ですから、今日のように使い勝手の良いアプリケーションはありません。それでも、システムデザインをしたり、データベースを作ったりする作業は楽しかったですよ。

当時はコンピュータのダウンサイジングが叫ばれはじめたころだったので、メーカーも力を入れていたのでしょう。たまたまIBMが募った新システムの設計コンセプトに関する論文コンテストで入選したこともあります。ソフトウエアの世界は思いのほか人脈に広がりがあって、声をかければいつでも駆けつけてくれる人間関係があります。実際、後年アドヴィックスを立ち上げる時には、当時サポートしてくれたIBMのスタッフが参加してくれました。

ところが、ある日、過労で倒れ、3ヵ月間休職せざるを得なくなりました。仕事が楽しすぎて、疲れるのを忘れてしまったのでしょう。腹膜炎でした。親族が枕元に集まるところまでいきました。幸い退院できたものの、激務は務まらないだろうという上の判断で経営企画に転属となり、同時に課長を拝命しました。

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