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HOME > 2015年01月-03月(No.12) > コラム・エッセイ > 温故知新「アイデアとプロジェクトチーム」Part1
温故知新 石川馨先生からの時を超えたメッセージ

※ 掲載にあたり、現代仮名遣いに改めるほか、用字用語の統一や誤字修正を行い、読みやすさに配慮して再編集を行いました。
 

『品質管理』誌 1972年2月号 「着想と実行」よりインタビュー:アイデアとプロジェクトチーム (Part1)

語り手:井深 大 氏(ソニー 代表取締役会長)

聞き手:白根 禮吉 氏(日本電信電話公社 データ通信本部普及開発本部長)

※ 掲載内容、語り手、聞き手の所属は、1972年(昭和47年)の掲載当時のものです。
※ 掲載にあたり、現代仮名遣いに改めるほか、用字用語の統一や誤字修正を行い、読みやすさに配慮して再編集を行いました。

アイデアのウエイト

白根

日本には戦略レベルで展開している企業が少ないといわれていますが、これからはリスクを含みながらそれをうまくオーガナイズしていくということが非常に大事になってくると思います。そういう意味で井深会長は次々に新しいものに取組まれ、とくに最近のトリニトロン方式のカラーテレビなどは、ずばりその例に入ると思いますが、着想と実行ということに関してご意見をお聞かせいただきたいと思います。

井深

アイデアとか発明とか着想というもののウエイトを日本人は非常に過大評価していると思います。そういうタネはウエイトが1で、それを実際化できるかできないかの目途をつけるのが10のウエイト、これを本当に実行するのに100のウエイトを考えなければならない。その場合、真ん中の10のウエイトが非常に広がってきたということは、テクノロジーが非常に多彩になってすることが多くなり、マスプロの部分とオリジナルな考え方との間をずっとテクノロジーが占めてきたために、その10のウエイトはどのようにでも考えようがあるけれども、依然、オリジナルの1のウエイトは全然変わっていない。ところが日本では明治以来、発明という大きな発明さえ1つしてしまえばそれで事足りるとするような気風があるけれども、それは大きな間違いだということをまずはっきり認識しなければならない。

それともう1つは、このころでは量よりも質だということがよくいわれているけれども、質よりも前に一体何をやればよいのか、どの方面のことをやればよいのかという思想なしに日本の仕事は手をつけられている。アメリカで何がでたから今度はこれをやるんだとか、他の会社でこれをやったからうちでもこうやるんだというように一般の企業は他動的に動かされている。それは、日本の経済成長を非常にプッシュするのには役立ったと思いますが、これからはそういう考えは通用しなくなる。今までは、基本の思想でもすべて手本があったからそのとおりにやっていれば非常につじつまが合って冒険とかリスク負担をしなくてもうまくやれたけれども、その手本がなくなってくるとこれからは迷いがでてくると思います。

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