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HOME > 2014年1月-3月(No.8) > 特集 > 顧客の期待と信頼に応えるための「顧客対応力」「瀬戸川礼子氏」

特集 顧客の期待と信頼に応えるための「顧客対応力」

成功の源泉となる、顧客対応力向上の極意

ジャーナリスト
瀬戸川 礼子(せとがわ れいこ) 氏

 

ジャーナリスト・瀬戸川礼子 氏
ジャーナリスト
瀬戸川礼子 氏

大手化粧品メーカーが取り扱っている美白化粧品によって顧客の肌に被害を及ぼした問題は、まだ記憶に新しい。この企業は、2009年に情報システムを導入し、顧客から寄せられた相談などをコンピュータにすべて入力し、関係部署で解析できる仕組みをつくっていたが、今回の健康被害については、対応の必要がない「相談案件」に分類されたことで、被害が拡大してしまった。

顧客の声を拾うための情報システムが新しく導入されたにも関わらず、なぜこのようなことになってしまったのか。全国2,500社以上の企業を取材し、顧客対応力を高めている事例を、ジャーナリスト、セミナー講師、コンサルタントと3つの立場で、さまざまなメディアで紹介されてきた瀬戸川礼子氏に、「顧客対応力」を高める極意を伺った。(聞き手:大坪和博)

「みる方向が違った」ゆえに、起こるべくして起きたことだと思います

―化粧品は女性にとって、とても身近なものですよね。

化粧品は女性にとっては切実なもので、安くても、高くても、期待や夢が込められている商品です。その気持ちに寄り添う心は、化粧品業界に携わる人には持っていてほしいもので、根底にその心があれば、最初のクレームの時点で対応が変わっていたと思います。

消費者相談システム(エコーシステム)を導入したにも関わらず、本件が起きてしまった背景の1つは、「お客様相談窓口」という専門部署の役割が「設置していること」に留まっていたからではないでしょうか。窓口担当が対処すればいいという考え方が社内にあったのではないかと思います。

本来は、社員1人ひとりが相談室なのだという感覚が必要です。商品開発、工場、営業、総務など、あらゆる部門の人が「私自身が相談室だ」という当事者意識を持っていたら、最初のクレームの時点で「これはえらいことだ」と大騒ぎになり、直ちにプロジェクトチームが発足したでしょう。しかし、そうはなりませんでした。問題の本質は、企業全体の「みる方向、大切にしたベクトルが違ったこと」ではないかと感じています。「自分たちは何のために働いているのか」という方向性を失っていたがために「お客さまに美しさという幸せを提供する」ことよりも、「企業を守る」または「自分の立場を守る」という保身が勝ってしまったのではないでしょうか。

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