クオリティマネジメント Quality Management

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HOME > 2015年1月-3月(No.12) > 特集 >日本のものづくり~品質で日本を盛り返す「(株)日立ハイテクノロジーズ」
グローバルトップをめざすDNAが育んだ 一歩先行く、革新的なソリューション

1960年代の高度経済成長期とともに、日本の企業環境は大きく変化してきました。日本のものづくり企業は、工場における生産や輸出など、その現場を徐々に海外へと移行し、国内市場は減少傾向にあり、多くの企業では海外を拠点としたものづくりが拡大しています。いま、日本拠点のものづくりへの見直しが進み、国内のものづくり企業がこれからどのように取組んでいくのかに注目が集まっています。日本のものづくり企業が、持続的に成長し生き残るために、何が必要なのか。

こうした中、グローバル展開している企業で、ニッチ分野において高いシェアを確保し、良好な経営を実践している企業に焦点をあて、「品質への取組み」「日本のものづくり企業のあり方」「技術伝承」などについて、お話をお伺いし、ご紹介したいと思います。(編集部)

グローバルトップをめざすDNAが育んだ
一歩先行く、革新的なソリューション

本田 穣慈 氏

(株)日立ハイテクノロジーズ 執行役
科学・医用システム事業統括本部那珂地区生産本部 本部長
本田 穣慈 氏

2014年3月、経済産業省は、"世界シェアと利益の両立" "独創性と自立性”"代替リスクへの対処" "世界シェアの持続性”などに着目し、「グローバルニッチトップ企業100選」として、100社の企業を選定した。その中に2003年に完了したヒトゲノムプロジェクトをはじめ、生化学、医学などのライフサイエンスにかかわる研究分野に広く用いられてきた、(株)日立ハイテクノロジーズの「キャピラリ電気泳動型DNA解析装置」があった。この装置は、増幅したDNAを電気泳動し、そのDNA型判定や配列解析をすることができる。当初は研究分野で使用されていたが、今では遺伝子検査として幅広い分野で利用され、さらに医療機器として普及がはじまりつつある。同社の信頼性の高い装置は、遺伝子解析の業界標準となり、世界的にもきわめて高いシェアを獲得している。

このようにバイオメディカル分野などの先端計測製品をグローバル展開し、世界的にもシェアを獲得している製品の強み、またその取組みとはどのようなものだろうか。(株)日立ハイテクノロジーズ 執行役 科学・医用システム事業統括本部那珂地区生産本部本部長 本田穣慈(ほんだ じょうじ)氏に、日立ハイテクグループのグローバルトップをめざすDNA、また日本のものづくり、および品質向上への取組みについてお話を伺った。

(聞き手:大坪和博)

「ヒトゲノムプロジェクト」を経て、遺伝子配列解析の業界標準へ

―グローバルニッチトップ企業100選に選定された背景をお聞かせください。

※画像クリックで拡大できます。 図1 5つの事業展開とそれぞれの取扱製品
図1 5つの事業展開とそれぞれの取扱製品

(株)日立ハイテクノロジーズは、2001年10月に(株)日立製作所の計測器グループ、同半導体製造装置グループ、エレクトロニクス専門商社である日製産業(株)が統合して誕生しました。メーカー機能と商社機能を有するユニークな先端テクノロジー企業です。

現在では、最先端ナノテクノロジーの発展に向けた「電子デバイスシステム」、産業の成長を支えるイノベーションに向けた「ファインテックシステム」、ハードとソフトを融合した高付加価値ソリューションを提供する「産業・ITシステム」、ハイテク分野のものづくりをグローバルな営業力・調達力で支える「先端産業部材」、そして今回、グローバルニッチトップ企業100選に選ばれた装置を有する「科学・医用システム」の5つの事業展開を行っています。

キャピラリ電気泳動型DNA解析装置(写真提供、(株)日立ハイテクノロジーズ)
キャピラリ電気泳動型DNA解析装置
Applied Biosystems® 3500 ジェネティックアナライザ
Copyright©2015 Thermo Fisher
Scientific Inc. Used under permission.

今回選定された「キャピラリ電気泳動型DNA解析装置」は、1998年から開発がスタートし、2000年に販売を開始しました。DNA解析というと、皆さんもお聞きしたことがあると思いますが、2003年に完了した「ヒトゲノムプロジェクト」が有名です。このプロジェクトは、1990年に米国のエネルギー省と厚生省によって15年間で完了することが計画され、そのあと国際的プロジェクトとして発展したものです。2003年4月14日に完成版が公開され、そこにはヒトの全遺伝子の99%の配列が99.99%の正確さで含まれるとされています。この「ヒトゲノムプロジェクト」において「キャピラリ電気泳動型DNA解析装置」は主要な役割を果たしました。そのあと、生物学や医学などライフサイエンスにかかわる研究に広く用いられ、近年では、科学捜査などにおけるDNA型鑑定や遺伝子検査などの応用分野でも用いられています。当社の信頼性の高い本装置と、全世界で販売・サービスを展開するThermo Fisher Scientific社の試薬との組合せによるシステム・コラボレーション・ビジネスが評価され、遺伝子配列解析の業界標準として、ワールドワイドできわめて高いシェアを獲得しています。

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